YAMASHITA 山中陽介
2021/09/21
秋も深まり日が暮れるのも早くなってきました。秋の夜と言えばタチウオ釣り!特に関東から西の太平洋側では餌を追いかけて多くのタチウオが港湾部まで接岸してきます。タチウオは夜行性の魚。船では昼間でも暗くて深いエリアを狙うので釣れますが、堤防から狙うには周囲が暗くなる夕方から夜の時間帯がメイン。
堤防からタチウオを狙うにはいろいろな釣り方がありますが、今回は簡単でよく釣れるタチウオテンヤを使った釣り方を解説していきます!
<目次>
1.タックル ・・・ 硬めのシーバスタックルやエギングタックルがオススメ!
まずロッドについて。テンヤをキャストしアクションさせるので、遠くにキャストできて、操作性の良いシーバスロッドやエギングロッドが使いやすいでしょう。テンヤの重さは軽いもので2号(7.5g)から、重いもので8号(30g)程度。それに5~20g程度のエサを装着します。結果として最大で50g程度の重さになるので、やや硬めのロッドのほうが扱いやすくオススメです。
リールはそのロッドに合ったもの、だいたい3000番前後のスピニングリールを用意し、PEライン1号前後を巻いておきます。タチウオの引きは意外と強烈で、特に掛かった直後は強く引き込むので0.6号などの細めのラインでは合わせた瞬間に切れてしまうこともあるので注意が必要です。PEラインの先には5~8号程度のナイロンかフロロのショックリーダーを1~1.5mほど結んでおくと良いでしょう。
2.仕掛 ・・・ 用意するのはテンヤのみ!重さは何種類か用意しよう
タックルが準備出来たら後は用意するのはテンヤのみ。テンヤの重さには数種類のラインナップがあります。タチウオのタナや釣場の環境に応じて変更できるほうが釣りをしやすくなるので、少なくともS、M、Lの3種類は用意したほうが良いでしょう。あとは、テンヤの50㎝程度上に小さめのケミカルライトを装着するとキャスト時や回収時の目印になります。ケミカルライトはあってもなくても構いません。
3.エサの付け方 ・・・ エサはテンヤに対して曲がらないようにまっすぐ装着すること!
テンヤに装着するエサは、キビナゴ、イワシ、サンマ、ドジョウなど多岐にわたりますが、メインで使用されるのはキビナゴでしょう。関西方面ではドジョウが一般的で、関東ではイワシもよく使用されます。餌の付け方は、餌をケンと呼ばれる針状の部分にまず餌を乗せます。この時にエサがテンヤの針にまっすぐに沿っていることを確認します。ここでズレているとテンヤが綺麗に落ちていかず、タチウオに警戒されてしまうので注意しましょう。
そして餌を乗せたらしっかりとエサをステン線で縛っていきます。見崩れしやすいキビナゴやイワシなどは身にステン線が入り込んで切れないように力加減に注意して縛っていきます。ドジョウの場合は皮が厚くしっかりとしているので、しっかりと縛っていきます。この時に縛りが緩いとキャストしたときにエサが外れたり誘っている間にエサがズレたりするので、注意が必要です。
夕まづめなどタチウオの活性が上がる時間帯では餌の付け替えの時間がもったいないので、餌を装着したテンヤを釣りを始める前に3個程度準備しておくと、時合を逃さずに釣果を得ることができます。
4.釣り方 ・・・ タチウオのタナを見つけ、ただ巻きかリフト&フォールで狙うのが基本!
堤防からタチウオテンヤを使ってタチウオを狙う釣り方を大まかに説明すると、キャスト、カウントダウン、アクションの3つのセクションに分けられます。
まずはキャスト。
これは堤防からのほとんどの釣りでの基本ですね。その後にカウントダウンをします。テンヤが着水したら「1、2、3、…」と数えてテンヤを沈ませていきます。タチウオは基本的には上を向いて泳いでいる魚なので、タチウオの泳いでいる層より下を誘っても殆ど釣れません。かといってあまりに上を引っ張ってもテンヤを見つけてくれません。タチウオテンヤを使った釣りではこのタチウオの泳ぐ層(タナ)を見つけることが重要なことの一つです。アタリがあるまではカウントダウンの秒数を変えながら探っていき、アタリがあれば次の投入からはその層を重点的に誘います。時間帯の傾向としては、明るい時間は深く、暗くなるほど浅くなる傾向があります。
誘い方ですが、大きく分けると2通りあります。ゆっくりとリールを巻いてくる方法と、チョンチョンと竿で誘ってフォールさせる方法です。タチウオは動いている餌を取るのがあまり得意ではなく、フォールのほうが咥えやすいので、タチウオがバンバン当たってくるとき以外はリフト&フォールを中心に誘ってみると良いでしょう。
5.アタリとアワセ方 ・・・ コツっとアタッたら即アワセが基本!
誘い方がわかれば、次はアワセです。誘い方によってアタリの出方は異なります。先述のただ巻きではアタリの出方としてはひったくっていくようなアタリが出ます。アタリがあればすぐに竿を強くシャクってアワセを入れます。ただ巻きの場合はアタリの割に掛かりにくいことも多いので掛からなければその後も繰り返し掛かるまでゆっくりとただ巻きで誘ってきます。リフト&フォールの誘いでのアタリは9割方フォール中に出ます。コツっという硬いアタリが出るのでアタリが出れば即アワセしましょう。
フォール中の場合はテンヤをタチウオが咥えやすい状態なので、比較的しっかりと咥えてくれることが多く、掛かりも良いことが多いです。掛からなかった場合はその場でフォールさせてやると咥えなおしてくれることも多いです。
6.やり取りの仕方 ・・・ あまり水面では暴れさせず、足元まで寄せれば一気に抜き上げ!
アタリをうまく掛けられたら、ここからは、やり取りです。テンヤはヘッドと針が一体化しているため、あまり糸を張ったり緩めたりするとバラシの原因となります。掛かったらポンピングはせずに竿は一定の角度をキープしタチウオの引きに合わせてリールの巻きスピードを変えて対応します。魚のサイズが小さい場合や足場が高い場合は沖目で掛けると早い段階で魚が水面に出てしまうことがあります。魚が水面でバタバタとエラ洗いのような動作をするとバレやすいので、そんな時は巻きスピードを少し遅くするか、竿を下げてなるべく水面から出ないように足元まで寄せてきましょう。魚が足元まで来たら最後は取り込み。この釣りのクライマックスです。魚の動きを見つつ、一気に抜き上げます。この時にあまり柔らかい竿を使うと抜き上げにくかったり、最悪の場合は折れてしまったりすることもあるので、最初に述べたように少し硬めのロッドが有利になります。タチウオの場合は魚体も長く、タモにも入れにくいので、取り込みをアシストする術がほとんどなく、大型であっても抜き上げるしかありません。大型のものでは軽く1kgを超えるので、それくらいでも問題なく引き抜けるようなタックルが望ましいです。
取り込んだら、鋭い歯に気を付けてテンヤを外し、餌が傷んでいなければそのまま、傷んでいる場合はテンヤを付け替えるか、餌を付け替えるかして同じタナを同じ誘い方で狙ってみましょう。群れでいることが多いタチウオはこの短時間で連発することがあります。これが時合と呼ばれるタイミングで、一番タチウオの活性が上がっている時間帯です。こういった時合は夕まづめに多く見られますが、夜間でも潮の動き出しや、餌が入ってきたタイミングなどで突如として起こるので油断はできません。この時合でテンポよく釣ることができれば、短時間で多くの釣果を得ることができます。このタイミングは逃さないように注意しておきましょう。
7.まとめ(解説動画あり)
さて、今回は堤防からのタチウオテンヤを使ったタチウオの釣り方をご説明させていただきました。秋が深まるとタチウオの回遊も多くなってきます。夜の空いた時間に身近な堤防でテンヤを使って手軽にタチウオ釣り。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
詳細はこちらの動画でも解説しています。ぜひご覧ください。
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YAMASHITA 山中陽介
2021/09/21
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