「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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この様な条件にマッチするように考案されている誘導イカ角は、曳細用カグラとしてゴールデンベィト等と併用すると、漁獲率の向上、漁拷作業のスピード化、漁業経費の節減と、大きなプラスをもたらしましよう。目カツオ、トンボ、竿釣用擬餌としては図⑤のように完成されたものが各色作成されており、イカ角併用の曳細用のカグラと同様優秀な性能を有し、従来の錫や角類、プラスチック、クローム、その他の竿釣用擬餌の一歩先を行くものとして、注目されている。②イカ釣用、エビ型擬餌従来からみずい麺もいか、あおりいかなどと呼ばれ、九犀州地方、伊豆半島、太平洋沿岸、日本海の一部の漁場で釣られているいかがある。これを釣るために、古くから使用されている写真(九七頁)のような擬餌があります。昼いか用、夜いか用として一一種ある。昼いか用は海水中に沈下して、その先端につけられた道糸を、短い竿の先につけて上下に動かすと、擬餌は海水中95時でも道具(イカ角)の取替え、テグスの取替えは簡単で手取り早く出来る。これで七つの好条件が生まれました。(図⑦はエースワイャーの使用によってイカの歯により切断されることも防止できます。)誘導イカ角は実験の結果、従来と比較にならぬほどのイカを漁獲することができました。イカ不漁の折柄、このイカ角の普及に現在心血をそそいでいるわけであります。㈲この誘導イカ角を真中から二つに分解しますと、図④のようになり、従来の曳細に使われているカグラの頭となり、ゴールデンベイトのタコ、イカ従来の鳥毛等も取付けられて、非常に便利に使えるわけであります。従来の骨、牙、角等、よく魚のつれるものは、生きているものから直接とったものであり、海中に入った時、特別の光沢や、その表面にヌルヌルした皮膜状のものが出来てきて、曳行されるときに柔らかい濫泳音を発し、小魚類の泳ぐ擬音や彼等の光沢によく似た光をおびるのであります。

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