「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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モジャコ、藻付魚とか呼ばれているのがそれで、大体二、三月頃から五月頃まで、水がやや温んだ頃で昭和40年9月アフリカ西方にてキワダ・メジ・カツオのマグロ旋網(産研提供)やや温んだ頃であります。一五耗位の幼魚は扇平で茶色っぽい金色をしており、黒い線が二?四本位ありますが、三○耗’四○耗位になると、黒い縦線が七本位出て生れて三十日’三十五日位かかると敏速に泳ぎまわるようになりますcこれまでに成長する前に、アジやサバイワシなどに捕食される受難時代があり、五月六月末頃になると、体も大きくなって海底五尋位までに住んで、海藻や岩礁の中に体をかくしながら小動物を食べていますが、その間にも、ウツボやタコ、その他の根魚などにおそわれます。こうして九月頃になるとイワシの子供などを食べ十一月頃には仲間と群をつくって、餌を求め沖合へ回瀞を初めます。もうこの時分になると真青な美しい色となります。一年位たつと四百匁位のイナダ(フクラギ、ヤズ、ハマチ、アオ、ツバイソ)となり、二年目にはワラサ(アオ、ハマチ、ガンド)と呼ばれ一貫目位になります。こうして三年目にはブリとなり成魚となる。五’六貫目にも成長したブリにお目にかかることもあります。生後一年まで名前は地方によりさまざまで、ワカシ(関東)、ワカナ(山陰)、メジロ(和歌山)、コズクラ(富山石川)、ヤズ(大分、宮崎)アオッ子(秋田、東北)等、色々な名前がつけられています。一年までのもの、二年までのもの、三年以上のもの、と名前が変48

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