「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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山下式棚探し漁法の基礎であります。)エビやカニの仔の類を含む動物プランクトンの多躍鋒もの下層の薄暗状態を形成するような処に沈下し、朝夕になって太陽光線が水面に斜光線をなげかけるようになると、薄暗状態の処を選んだり、何かの遮蔽物のかげなどに浮上し、海面近くまで浮び上ってくるものが多く、又、体側に発光器を持つハダカイワシとか、サクラエビ等もそのように垂直回浦の性質が強いのであります。これ等のものを餌にするイワシ類やイカ類も多かれ少なかれ、垂直に上下に回勝するのであります。これ等を餌にする大型魚類、カツオ、ビンナガ等も一日のうちに瀧泳層を異にし、図(十九頁)のように移動します。多くの魚が朝夕良く釣針を喰うが、昼間は喰わず、漁が少ないことの一つの原因となっている。時間と共にプランクトンの層や小餌の層が変化し、それに伴ない魚の層、即ち魚の棚が変化する。それを知っていて、釣針の深さを加減しないと魚の棚に釣針が届かないため、漁をみないことが往々にしておこるわけであります。釣針を魚の棚に合せる!(これが第二編に述べる蕊:録態i雲I||鱗iiIIi1くを捕食している魚を釣る際には、この餌の棚の変化を考えに入れることは、きわめて大切であります。最近では深い処の魚の棚が魚群探知機で明らかにされるようになりました。夜間2037年1月黄海での大正エビ以西底曳(産研提供)

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