「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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22曳蝿釣針(シモク)安は感じないようですが、錆のあるものや漁具として不適当な色のものは感心いたしません。これと同じ理由でナイロンテグスの水のしみ込んだ不透明なものや、光沢をうしなったもの、擬餌がよごれたもの、又古いものはさけるべきです。「光沢のあるもの、よく光るもの、透明なもの、柔かいもの」などの条件を、一つでも欠けると魚の釣獲率は下ります。ナイロンテグス、ゴールデら、風通しのよい所でかげ干しにして一晩よく水をきってから使うようにしましょう。道具の手入れをおこたらずに、要所要所のナイロンテグスや釣針?擬餌など、悪いもの不適格なものはどしどし取り替えるよう心掛けるべきでしょう。(6)魚をよけい釣ろうとするには潜水板より上はこの様にして擬餌を取付けて行きます。潜水板はよく尻が振れるように調節し、竿の内側の一一本には両端に比べて大型の潜水板(たとえば八寸と八寸五分)、そして両端は七寸位の潜水板を使用し、第三図(側面図)のように、右端の潜水板までの道糸は、長さを、たとえば二十ヒロ、右より一一番は十一一一ヒロ、一一一番目は十五上ロ、左端は一一十三上ロと、それぞれ長さを変えて延べてやりますと、船が急角度に曲っても、もつれることはありません。魚がどんどん喰う時は延べる長さを短かくして、早く船内に魚が取込めるようにします。又、魚の喰いのよい時や、カツオ、マグロ類などの喰気の盛んな餌付きの早い魚をねらう時は、ブイを使ってナイロンテグス、ゴールデンベイトなどは、防水性のものではありません。長時間海水中にあると水が浸透して光沢や透明度がわるくなります。漁がおわって引上げてきたならば、大切な道具をカメの中や、機関室へほうり出して来ないで、清水で一度きれいに海水を洗い落して‐か

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