「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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80更に経験豊富な漁携長などが云うことを述べてみると、新しいワイヤーを使用したばかりの時には、左エースワイャー右ソフトワイヤー(鮪延網の釣元)構成は別に漁法の解説の所でお話します。次にゴムョリトリの強力を、各サイズ別に表にしましたものを前頁に付記します。特殊ワイ従来より各種の漁業にワイヤー(比重ヤーニ種7)が使用されておりますが、ワイヤーの欠点は酸化すること、即ち海水中に長時間放置したり、更にそれを空気中に放置して太陽光線に晒すことを操り返したり、又は、格納して置くと錆びてしまって使用に耐えなくなってしまいます。鮪延緬などに使用されているワイヤーも、操業回数二十回目位になるとす『かり錆びて、使用不可能になるので、操業回数の多い最近の漁船では、ワイヤーを沢山つみ込んで出航してゆきます。操業上に於いては、キンクしたり、パーマネントのようになってしまったり、よれてしまったりして縄もつれの原因になったり、刃物で切断すると切口がぱらぱらとさばけてしまったり、揚細の際に舷門口で鉄の鋭角の部分と磨擦して磨耗してしまって、本来の強力が保てなくなったり致します。

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