「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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さて、その動きについて少しお話しましょう。写真のようにA型、B型とも板の裏側の部分が、66山下式潜水板上列B型下列A型又、表面は特殊な防水塗料がほどこされていますから、水がしみ込まないために、一度調節すれば、その後調節が狂ったり、動き方が異ったりして、水面に飛出すようなことはありません。各地を講習指導などで廻り、各地の潜水板を眼にして、その優秀な潜水板のよい所ばかりをとって研究改良を加えて製作されたのが、この潜水板であり、潜水板としては最高の性能をもっております。A型はB型に比べて潜水度がよく、ヒラメやブリ、タイのょうに比較的深い所にいる魚種をねらいます。又、A型は一分間に四マイルの潮流で引かれた時は五○回から六○回ほど板の後部が動きますが、B型は七○回から九○回、板の後部が振れます。一般的に曳細で釣る魚種はイナダ、メジ、サバ、カツオ類、シイラ、マグロ類、サワラ等であります。要するにA型はB型に較べて、よく潜るが、板の後部は動きが大きいけれど少なく、B型はA型より潜水度はやや少ないが激しく板の後部が動くものであります。

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