「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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の釣針によって、水面に浮上した餌付不良のカッオメジなどを釣っていますが、本漁法の応用と云えます。173東海大学丸船上の実習生を呈し、他の魚の餌付きをよくし、船側より魚群が仲々散らない。一尾が無人釣りにかか『て暴れると他の魚も競い合『て喰い付き、全く人手いらずに魚を獲ることが出来ます。一勝負終った後で魚獲物を引上げるには、図⑧の張出し台を船の方に曲げてあげれば、簡単に船内に取入れることが出来る。一仕事終った後に取入れるのであるから、一石二鳥、三烏、省力化の叫ばれている今日、最も簡単で能率的な漁法であります。無人釣りの長さがあまり長すぎると引張り込まれて魚を逃がしたり、道具をそっくり取られたりして失敗の原因になりますから、くれぐれもこの点に注意が肝要であります。清水寄港の鰹、鮪船には、この漁法を採用している漁船も少なからずあります。また、高知県の足摺岬方面の佐賀漁協及びその周辺では、水面曳のヒコーキと船尾に立てた猛宗竹との中間の道糸に、f技を四、五本取つけ、タコの三、○号’一一、五号を水面すれすれにぶらさげ、三本爪

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