「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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喰い付くのであります。餌魚を喰ったあとは、他の魚と違い、自分の来た方向に首をふりながらそのまエナワ(産研提供)回赫性の魚種のほとんどは、イワシ、イカ、その他の餌魚を喰う時、目にも止らぬ早さで一気に吸い込むように胃の中に送り込み、その際に、多少頭を左右に振るような動作を致します。又、カジキ、メカジキ、黒カワカジキ等はあの長い上アゴの先で喰わんとする餌魚の大小を問わず、必ず餌魚を上アゴで傷めつけてから14340年10月オーストラリア東部でのキハダのまの姿勢でハックし、その後水面にはね上り、飛びまわる習性があるようであります。カジキ類は餌に対して水平に近づき、それを前述のような方法で食しているようであります。又、底魚類や鯛類などは、餌魚を喰う時、一度頭部に喰いつき、半死半生の状態にしてから更に喰いつくのであります。次に餌の仕掛け方について、各魚種別に、図に従ってお話しましょう。仙魚の鮮度保持については、魚種により異なりますが、イナダ(ブリ)イサキ、アジ等は魚槽の中の船底に穴をあけて海水を循環させておくと良好であります。②メジ、シイラ、サバ等は水若干を魚槽の中に入れ、氷五貫目に対して塩一升、海水は魚の量と同一にする(魚体が塩水と同一の高さを保つよう)・これならば魚体の色艶が良好で肉質も良い。③魚が釣れた場合すぐに首をあおむけに頭の付け根を折っておくのも良好である。

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