「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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第一章魚と餌の関係シ、イカ、小サバ等を追っています。一般に魚は冬の水温の低い時は、軟かなものを、夏、水温の高い時は、比較的固いものでも食べるようであります。昔から、夏の魚はかたいエサにもかじりつき、冬の魚は軟かいエサでもなめかねる、といわれています。(東海大学海洋学部井上元男教授)・ブリなども季節により水温によりその餌料構成は変化をしております。春季(3月?5月)カタクチイワシ、マイワシが師パーセント夏季(6月’8月)マアジ、断然多い。マイワシ、カタクチイワシ、イカは著しく少い。秋季(9月1,月)夏とほとんど変らない。冬季加センチ以下の小アジが多く、スルメイカ、カタクチイワシ、マイワシ、イワシ、ネンブッダイ、マダイ、イサキ、アミエビ、ヒイラギ、ヤマト、カマスと変化し、主として魚類を好み、副次的に頭足類、甲殻類、貝類となっています。又水温、℃以下では殆んど索餌をしなくなり、好適水6魚はどんな餌を私たちが、釣ろうとする魚は、食べているか?一体、何を食べているのでしょうか?昔から釣りの名人は、釣ろうとする魚の腹を割ってみて、その魚が何を食べているかをよくしらべてから釣りをしたといわれています。事実、魚は、何時も同じものばかりを食べてはいません。季節によって食べ物を異にしています。一例を沿岸で獲れるタイにとると、春の入り込みには、イカナゴ、テナガダコの足やユウから始まり、夏は、エビ、カニ、貝類に転じ、秋、冬は、バケイカやクラゲを好んで食べるようになります。又、遠洋を回海するビンチョウマグロ(ビンナガ)は、冬は、サンマを除き、小さなイカ、タコ、クラゲ、小エビ、カニ類の仔(動物プランクトン)を好み、春はトビイカ、タコ、ハダカイワシ、夏はイワ

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