「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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②漁具の構成について道具は第二図⑭に示す様なワクに巻いて保管しておきます、⑮の部分をつかんでぱらぱらとやると、便利であります。第二図⑦の部分の③建魚が、かかってはずすときに、⑥⑪③のような状態に魚をもって行ってやると、魚を手でつかむことなく簡単にはずすことが出来、③は太めのテグスとゴム状(たとえばゴムョリトリ)のものとが接続したもので作ります。⑩船のトモの方に冷水槽を完備し、⑨のようにカメのふたが上下にパタンバタン作動するような仕掛けにしておきますと、③ではずした漁が⑨の上に乗りますと、⑨は魚の重みで自動的に下に開き、⑩へ魚が落ち込むと、⑨は又、自動的に元にかえり、パッキングでぴったりしまりますから、⑩の中は常に冷く鮮度は生きたまま保持されると同様になり、何時でも簡単に魚がとりはずせるし、しかもその魚が生きたまま水槽冷蔵されるので、その鮮度は最もよく保持されるのであります。115第一図装備としては、猛宗竹の五尋位のもの二本、三尋位のもの一一一本を図①②③のように④⑧。。⑧⑨◎の如く取り付けるのであります。図⑥は太い直径七粍?八粍の鉄の棒で作りますが、これは⑥の竿を右側や左側に⑦を中心に移動して、④や⑧や②の竿に魚がかかった時、糸がもつれぬように、魚がとりやすいように操作するためであります。又、◎はシンチュウのリングで竿の角度と竿を保持するためにガッチリと取付けておきます。なお、◎は⑨を補強し、竿の前後の移動を防ぐためであります。なお、第一図④のような張出したものをパイプ、又は竹筒、トタン、鉄パイプなどで作り、船尾の両端へ取付けるのでありますが、これは魚が釣れた時に後に述べる方法で魚を取り入れるためであります。その他の装備としては、第二図③のような軽い竿にカギをつけたものを用意しますが、これは第一図①②の竿の道糸や、①の竿についた内側の道糸を船内に引込むために必要なものであります。グラスロッドなどの竿で作ると軽るくて操作がしやすぐ

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