「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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よって海の中の色々な音をきいて行動をすることは前述の通りでありますが、ロケットやヒコーキの場合は、自分と同類の魚が泳いでいるようにも感じているのではないでしょうか。自分の同類の群のそばに行くと、そこにうまそうに泳いでいる擬餌をみて飛付いてしまうわけであります。シイラは魚の中でも最も好奇心が強く、水面や水中でちょっとした異状が起こるといち早く泳いでいって、そのものをぱくついたり、ぐるぐるそのまわりをまわったりしてなかなか面白いものです。私の研究所でも現在各地で使用されている水面曳の漁具を集めて色々と試験をして、より優秀で、しかも安いものを開発するべく努力をしております。東北方面で使われているロケットは、一船で少ない船でも五?六本、多い船になると一一十本位つけて引張っています。餌の数は多い方がよいことは前述の通りです。ロケットの上方や、下方にも擬餌を付けて引張ってみたいものです。しかしながら、このロケットは、風の強い時や波ダポ(ロケット)40年8月秋田県岩館にて08

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