飛距離とともにスカッシュのルアー性能の根底を支えるのが「急速ダイブ」。従来、リップレスミノーはリップがないその形状のために、ルアーを急潜行させることが難しく、魚のいるレンジまでルアーを潜らせるのに時間も距離も必要とした。別の言い方をすれば、魚のいるポイントにルアーをキャストしていても、魚のいるレンジにルアーが到達している時間と距離は限られていた。この点、スカッシュはロング重心移動システムを採用し重心がより前方までくるように設計。着水後、リトリーブを開始すると、ノーズを下に向けて一気に最大潜行レンジまで急潜行する。つまり、着水点から食わせの水深まで、より短い距離で到達させることでき、魚のヒットレンジをより長くトレースできるのだ。その結果、ランカーにコンタクトするチャンスは倍増する。

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泳ぎの質にも言及したい。スカッシュは最大潜行レンジまで急潜行すると、姿勢を水平に変えるが、この瞬間、フワッとバランスを崩しイレギュラーな動きを見せる。これが、最初の食わせのポイント。絶妙な挙動変化にランカーシーバスが思わず口を使う。そのため、スカッシュはリトリーブ直後にランカーシーバスのバイトが非常に多い。その後の泳ぎについては、「安定」という言葉で説明するのがもっとも適切だろう。波の打ち寄せるサーフ、サラシが広がる磯、流れの速まった河川、あらゆるフィールド、あらゆるシチュエーションで、しっかりと水を嚙む。バランスを崩さない。不自然な動きを繰り返すとスレてしまうランカーにも極めて有効な泳ぎといえる。

glaph スカッシュは急速に沈むのでヒットレンジに早く到達するが、通常のリップレスミノーは沈みが遅く、ヒットレンジになかなか到達しない。
※イラスト内の最大潜行レンジはF125の場合です。その他のモデルの最大潜行レンジは、以下のようになります。S125・・・200㎝ F95・・・80㎝ S95・・・150㎝